瀬戸内海を縦横無尽に航行していた旅客用木造船も時間と共に役目を果たし、 廃棄され、現存する船は、極僅かとなっているのが現状です。 自然の材木を使うその建造技術もまた今や受け継ぐ技術者が少なく消えようとしています。 廃船となり、解体するときを待っていた木造船「三高丸」は、 映画『あした』の中で「呼子丸」として蘇えり たくさんの人の心を乗せて航しり、たくさんの人に感動を与え、 そして静かに沈んでいきました。 愛する人との約束を実現させてくれた「呼子丸」。 もう一度、その姿を見ることができたなら、 いろんなことを信じられそうな気がします。
木造貨客船の技術継承保存と、港町尾道を中心とした海運文化の展示を中心として これを機に地域文化の熟成を目指し、 瀬戸内海の魅力を全国に発信するとともに、 賛同する人々の親睦と友情を深めるプロジェクトとして展開して参ります。
(1)大林宣彦監督作品『あした』に使用された木造船 「呼子丸(旧船名/だいふく、三高丸)」の1/6*サイズでの再建とその建造記録の保存。 (2)かつて瀬戸内海を航行した木造船の資料を収集し、記憶する。 (3)映画、船、瀬戸内海をキーワードにして、 周辺の地域振興に寄与する。 (4)委員会の目的に賛同する人々の 親睦及び知識向上に必要な事業を推進する。
*当初、1/8サイズでの再建を予定しておりましたが、大林宣彦監督の助言により 文化財・民俗資料としての価値をかんがみて1/6サイズでの再建を行う事となりました。